ようこそ٩(◜ᴗ◝ )۶
お家に帰るまでがましまろです
「ねえ、大丈夫?」
行き倒れていた僕に、彼女が手を差し伸べてきた。
その手はふわふわと柔らかく、まるでマシュマロのようで――
春日部花音「私たちのお店にようこそ!」
やってきたのは洋菓子店【marshmallow tree】(マシュマロツリー)
彼女はそこの新米オーナーで、僕を住み込みで雇ってくれるという。
朝霞汐「一緒にお店を盛り上げていこうね」
こうして始まった洋菓子店員としての新生活。
お世辞にも流行っているとは言いがたいこのお店を、みんなで盛り立てていく日々。
皇鈴紗々「私、このお店のケーキと紅茶が大好きなんです」
礼羽ライコネン「私を雇おうだなんて10年早いよ、なんてね」
いろんな人の力を借りながら少しずつお店は賑わってきたが。
それに比例して僕のまわりの人間関係が、なんだかややこしいことになってきているような……?
朝霞汐「新しいケーキ、キミをイメージして作ってみたんだけど」
皇鈴紗々「フタに残ったヨーグルトみたいな私が、センパイにあーんするなんてすみません!」
礼羽ライコネン「据え膳食わぬは男の恥っていう日本語。どういう意味なのか教えて欲しいな、うふふ」
春日部花音「みんな仲がいいってとってもいいことだよねぇ〜。この調子でお店を盛り立てていこーっ!」
仲がいいの意味を間違ってませんか花音さん!?
次々に起こるハプニングに毎日がてんやわんや、僕もお店もこれからどうなっちゃうの!?
個性的な面々に囲まれつつ、マシュマロのような甘くてふわふわの日々が始まったのだった――
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